社長コラム
いつもと違う日(4回裏)
2025年6月 1日掲載
吾輩は犬である。河野家に来てから、はや3年。最近はとてもだるい。
ご飯がおいしくない。 食べたいのに、食べられない。食べると、おなかの中が気持ち悪い。
だから、食べたくないのだ。
寒気がする。気温は高いのに...地面は熱いのに...。立っていても、足が震えるほど寒い。
ボール遊びがつらい。 いつもは沢山走れてうれしいのに。一回頑張ると、すぐに疲れる。
いつもの病院に連れていかれたが、とてつもなく苦い薬を飲まされた。もう飲んでやるものか。
トーチョンもカーチョンも優しい顔をしない。こういう時にこそ優しい顔が見たいのに。
そんな中、いつもと違う病院に連れていかれた。眼鏡をかけて少し厳しそうに見える
先生に色々と調べられる。ゴシュジンも一緒になって緊迫した雰囲気を感じる。
私のウンチをみた先生のメガネがキラリと光った。
その後はよく覚えていない。血を採られて暗い部屋に連れていかれたり、
そうかと思えばゴシュジンが二人とも見たことのない険しい顔になって先生と
話したり。
小一時間、その病院にいた後、我が家へと帰る事になった。
今まで感じた事のない、重苦しい雰囲気で車の中は充満していた。
少し湿り気の多いカーチョンの声が聞こえる。
「ごめんね...。」
(5回表へ続く)