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社長コラム

角刈り乙女の恋 3 

2023年10月 1日掲載

さて、少女漫画のテイストで始まった愛犬ピカの恋は、なぜかプロレス漫画にとって代わられて
おります。誰にでも優しい男の子ミルク君(通称ミー君)と仲良くなったピカは、夕方のお散歩が楽しみになりました。 
公園で出会うと、はじめはミー君の方から誘って遊び始めたのが、今ではピカの方が積極的に。
とはいえ、加減を知らないピカの遊び方は、傍から見ればただただミー君に襲い掛かっているようにしか見えません。 それでも、そんな女子を受け止めてくれるミー君。犬の飼い主さん達は
ミー君の度量の大きさに改めて感心するのでした。

さて、そんな二人に冬がやってきます。冬は犬が喜び庭を駆け回ると相場は決まっております。
ミー君はトイプードルミックスの長い毛の子なので余計に元気になりますが、ピカは短毛の角刈り女子ですから犬のくせに冬はこたつで丸くなりたい性分。ミー君が一生懸命遊びに誘っても
ピカはぶるぶる震えてそそくさと家路へ向かう日々。 すれ違いの季節を過ごしてしまいました。

さらに季節はまたまた進み、芽生えの季節、2023年の春がやってきました。 
ピカもようやく元気を取り戻し、ミー君との久しぶりのワンプロをすべく、2?小走りで
貝塚公園に到着します。 すでにミー君は公園に到着しており、それを見つけたピカは
全速力でミー君の下へ。もちろん、戦闘機よろしく加速の唸り声をあげながら、であります。
すると、いつもなら仁王立ちでピカの好意を受け止めるミー君が、すっと体当たりをかわします。
ピカは体をひらりと返し、今一度裂ぱくの気合と共にミー君へと突撃しますが、
これもミー君は軽くいなしたのです。
ピカ:「私の攻撃を2度もかわすなんて、やるわね!でも、次の攻撃はかわせるかしら?」
と振り向いた瞬間、信じられない光景が!
ミー君は、もっと小さいティーカッププードルの子と優雅に走っているではありませんか! 
そう、私も親バカで今までしっかりと見ていなかったのですが、
この光景こそが「少女漫画」に出てくる一コマ、
「バラの園で追いかけっこをする、貴族の息子(12歳)とその許嫁(8歳)」でありました。
ピカとミー君のワンプロの絵面は、冷静に見てみると
「悪役レスラーの卑怯な空中殺法により、今は手が出せないベビーフェイスの主人公」であり、
これ以上的確な表現を私は知りません。

こうして、角刈り乙女の恋は飼い主の妄想に始まり、妄想に終わるのでした。
今でもミー君とは仲良くワンプロをします。
そのほかの多くの友達と、戯れる愛犬を見て一人ニヤニヤしながら妄想に耽っている私を見て、
「ピカちゃんのパパ、なんかお疲れみたいですね?」。
飼い主さん達のこの一言で、現実世界に戻される日々を過ごしております。
来月はまた別のお話で。

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